2014年7月3日木曜日

綱差、川井権兵衛さんの末裔に感激

「ごんべが種まきゃカラスがほじくる」と
歌われた「ごんべ」さん

ごんべは、実在の人であった。
名前は川井権兵衛。
この子どもたちの囃し歌は、おぼろげに知ってはいるが、畑に種をまいたそばからカラスが種を食べてしまうのかと今のいままで思っていた。ところが、

「ごんべ」さんは、綱差(つなさし)といって将軍が鷹狩を行うときに獲物として使う、雉(キジ)や鶴を捕る名人であった。鷹匠は、鷹が狩りをするように仕上げる役割であり、綱差の他に鷹場を確保する鳥見役、獲物となる雉や鶴の餌をとる鶴飼付役など、さまざまな役職がいた。

長く仕事でお付き合いさせて頂いている川井さんと、鷹匠の話をしていたところ、実は、川井さんの家が、川井権兵衛さんの末裔であることがわかった。カラスを追い払った棒も残されているとか。
一度拝見したいものである。

川井さんの住む駒場野は、目黒区にあり、碑文谷原、碑文谷池と並んで、歴代将軍の御鷹場であった。特に吉宗が鷹狩りを復活させてから、このあたりの農家は、農地を荒らされ、しかも鷹場の整備に駆り出されたりするなど、なかなか大変だったようだ。