2015年2月9日月曜日

16mm映画「白さぎと少年」上映会

さいたま市・野田のサギ山を舞台にした
ドキュメンタリー映画

日時:2月7日(日)
会場:プラザイースト 映像シアター
講話:青木義脩(緑区歴史の会会長)
主催:さいたま市緑区
共催:(公財)さいたま市文化振興事業団

「白さぎと少年」(1964年)
制作:東映株式会社教育映像部/1964年/モノクロ ・上映時間 50分
監督・脚本:酒井修
出演:鯨井利夫/永井玄哉/安芸秀子/森田文夫

内容: 埼玉県浦和市(当時)の特別天然記念物として保護されているサギ山。毎春やって来る白サギはそこで子を産み、秋になると南の海に帰っていく。こうして過去何百年間も続けられてきたこの野生の鳥と人間との心温まる交情の様子の中に、平和で豊かな生活へのあこがれと願いを、美しい白サギの生態をバックに描き出している。ナレーターは東野英治郎。学校や公民館などで上映され、愛されつづけている東映児童映画の一作品。(内容:東映チャンネルより転載https://www.toeich.jp/backnumber/2003/0309.html)




さいたま市上野田に「野田のサギ山跡」があります。なぜ「跡」かというと、ここは5軒の農家の屋敷林で、かつて、サギの営巣地で江戸時代には数十万羽いたといわれており、紀州徳川家では「御囲鷹」として大切に保護されていました。しかし、1960年代から営巣数が減少しはじめます。
それでも白鷺タワー(入場料10円)ができるなど観光地としても人気を呼んでいました、そしてついに1971年にはサギ類の営巣は見られなくなりました。原因は、水田から畑へ移行したことや、水銀系の農薬が鳥たちの死を招いた、また宅地化や観光化に伴う騒音などがあげられます。



受付風景:当日参加を申し込む人たちもいて、人気の
高さがうかがえた。(事前申し込みのみ)
 現在でも、白さぎはたくさん生息しています。見沼たんぼの中央を流れる芝川であったり、西側、東側の代用水などで見られます。また、調整池では、白サギ鷹の姿も見られ、野鳥観察や写真家が訪れています。
白さぎに出会えるマップも展示してありました
 講話「旧・特別天然記念物「野田のサギ及びその繁殖地」について
講師:青木義脩

上映の後、緑区歴史の会会長の青木義脩さんによって、野田のサギ山保護をされていた当時の話やシラサギのたどった歴史についてお話がありました。青木先生には、昨年8月にさいたま芸術劇場でドキュメンタリー映画「ぬくめどり」~鷹匠の世界~を上映した際に、ゲストとしてトークをお願い致しました。その際にも、野田のサギ山や、鷹狩りの祭の鳥見役会田家の話など興味深いお話を伺いました。

≪講話の内容≫
●野田のサギ山
●その歴史
●天然記念物から特別指定に
●栄光の記録と尽力された方々
●なぜサギ山は滅んだか
16mm映写機の前の青木義脩さん


野田のサギ山は消えてしまいましたが、今でも見沼田んぼでは白サギ、青サギがよく見られます。農家の皆さん、住民の皆さんの協力により、白サギをはじめ、鷹たちが棲むことができます。見沼たんぼという緑地を守り、動物、植物が生きられる環境を守っていきたいと思います。

白鷺写真提供:淀屋橋心理療法センター

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